社長のつぶやき

勝ちに不思議な勝ちあり、負けに不思議な負けなし

先週日曜日に投票、即日開票された東京都議選の結果について、ある国会議員の方が勝ちに不思議な勝ちあり、負けに不思議な負けなしの言葉を引用しコメントされてました。この言葉を聞いてすぐプロ野球の野村元監督を思い浮かべましたが、この言葉は江戸時代の大名、肥前平戸藩主であった松浦清山という方が残された言葉らしく、今まで私は野村さんの言葉と思っていたので学のなさを痛感しました。あはははは。。。

言葉の意味としては、予期せぬ失敗やミスをした時、人は往々にして”運が悪かった””ついてない”で片づけがちであるが、失敗には必ず原因がある、虚心に反省すれば必ず原因が見つかる、というようなことのようです。私は都議選の結果についてコメントするつもりもありませんし、コメントする立場でもありませんので、あくまでも一般的にこの言葉の意味から”虚心”であること、”素直”であることがとても大切なんだろうなと改めて思いました。

一方で、私は勝ちに不思議な勝ちあり、という部分により興味を持ちました。私がトヨタにいた時、営業利益が2兆円超の黒字から、5千億円弱の赤字に大きく落ち込んだことがありました。黒字の要因の一つに円安があり、赤字の大きな要因はリーマンショックでした。その時、海外営業部門で部長職にあった私が思ったのは、円安も実力のうちとある意味冷静に見ているうちはいいが、いつのまにか円安を実力と勘違いしてしまったのではないかということです。

円安による増益を不思議な勝ちと言ってよいかどうかは?ではありますが、すくなくても維持可能な実力でないことだけは確かで、身の丈を見誤ったことを私としては大いに反省しました。以前、自己観照について触れましたが、調子の良い時こそ、自らを冷静に分析し、真の実力を見極め、次のステップへ実力を引き上げる努力をしなければならないと思います。調子の良い時こそ、いろいろチャレンジ出来る余裕があると思います。

勝手な解釈かもしれませんが、勝ちに不思議な勝ちあり、負けに不思議な負けなし、という言葉からつらつら考えてしまいました。

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